活動レポート

Xiaちゃんのストーリー:腹痛の裏に潜む重篤な疾患2026.06.13

ラオス

 

 

Xiaちゃん、11歳。ラオスの奥地にあるThoun Thon郡の小さな村に住んでいます。幼い頃に両親を亡くし、5人兄弟姉妹と一緒にばあちゃんと叔母さんに愛情いっぱいに育てられてきました。Xiaちゃんの命を奪いかねない病気が彼女の身に起こるとは、誰も想像していませんでした。

 

Xiaちゃんは1ヶ月以上続く腹痛に耐え、見かねたおばさんに連れられて郡病院を受診。
郡病院で胃腸炎と誤診され、基本的な治療を受けて自宅に帰宅しました。やがてお腹は膨れ上がり、触れると痛みが出るように。そして、完全に食欲を失い、食事も会話もできず、ついには歩くことさえ困難なほど衰弱していきました。再度病院を受診すると、すぐにラオ・フレンズ小児病院(LFHC)へ行くようにと言われ、LFHCに搬送されてきました。

 

事態はすでに深刻を極めており、診断にあたった医師たちが見つけた事実は衝撃的なものでした。
Xiaxちゃんは腸穿孔を起こしており、小腸に穴が開いて細菌や排泄物が腹腔内に漏れ出していたのです。これが腹膜炎という命にかかわる感染症を引き起こし、彼女は敗血症性ショックの瀬戸際にありました。敗血症性ショックとは、感染症に対する身体の反応が臓器不全を引き起こす危険な合併症です。

 

一刻の猶予も許されないなか、深夜の緊急手術が決定しました。

腸に開いた穴の箇所を見つけ、排泄経路を一時的に確保する人工肛門(ストーマ)の手術が行われました。腸内の排泄物を腹部の開口部から専用のバッグへと導く、命を救うための手術です。また、術中に血圧低下がみられたため、輸血も並行して実施されました。

 

術後も予断を許さない状況が続き、彼女はICU(集中治療室)へ。
ICUの医療チームによる24時間態勢のモニタリングが行われ、合併症や感染症の拡大を防ぐために懸命な処置が6日間にわたり続けられました。その結果、バイタルサインは安定し、呼吸状態も改善。絶望的な状況から、Xiaちゃんは奇跡的に回復の兆しを見せたのです。

 

現在、彼女は自宅に戻り、家族に見守られながら順調に回復しています。
再診を受けながら、人工肛門の閉鎖が可能か否かの判断を行います。そしてそれまでの間は、アウトリーチチームの看護師が、Xiaちゃんが必要とする限り、栄養サポートやストーマケアの指導を通じて、彼女を支えていきます。

 

ラオスにおいて、適切な医療へアクセスできることは当たり前ではありません。
もし、LFHCがなければ、彼女の命は失われていたかもしれません。
私たちはこれからも、すべての子どもたちが健やかに育つ未来を目指して活動を続けます。

 

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