活動レポート

Mai Wangちゃんのストーリー:脳の緊急手術 救命の瞬間2026.06.29

ラオス

5歳のMai Wangちゃんは、Ngoi郡にある実家の農場で友達と遊んでいました。すると突然激しい頭痛に襲われてしまい、すぐに自宅に駆け戻り、お父さんに頭が痛いことを伝えました。お父さんは寝かしつけようとしましたが、Maiちゃんは目を閉じたとたん、嘔吐し始めました。その後数時間にわたり、食事をとることができず、嘔吐が続いたため、両親はNgoi郡立病院へ連れて行くことにしました。

 

Ngoi郡はルアンパバーンから車で4時間以上離れています。ラオ・フレンズ小児病院(LFHC)は、郡立病院の研修プログラムも担っており、同郡の現地医療チームと強固な連携関係を築いていました。こうした連携があったこともあり、郡立病院の医療チームは2日間の治療を受けても改善が見られなかったMaiちゃんをLFHCに搬送するという判断をとることができました。

 

MaiちゃんはLFHCの救急外来に搬送されてきました。診察の結果、頭蓋内圧亢進(脳圧の上昇)のあらゆる兆候が出ていることが分かりました。そこで、脳のCT検査を行い、脳内にたまった血液、その周囲に重度の脳浮腫が認められることを確認しました。この出血は、脳動脈静脈奇形(AVM:動脈と静脈が繋がり、異常な血管のかたまりを形成する病気)に起因するものでした。AVMは内部で出血し、腫脹が進行していたため、Maiちゃんの認知機能は急速に低下していきました。

 

脳内の圧力を下げるために髄液を排出させ、脳の腫れを抑えるための薬が投与されました。さらに人工呼吸器も装着。命にかかわる状態、かつ悪化の兆候があったため、医療チームは手術をすることがMaiちゃんの命を救う唯一の方法であると判断しました。通常、LFHCの手術室では脳神経外科手術は行われていませんでしたが、生死を分ける事態でもあったため、手術に踏み切る決断を下しました。

 

 

頭蓋骨の一部を取り除き、出血を止めることに成功、血栓も取り除くことができました。
術後、ICU(集中治療室)へ。24時間体制のモニタリングと医師・看護師による懸命な術後管理が数日間にわたり続けられました。祈るような思いで見守る中、わずかながらも回復の兆候がみえてきました。その後、一般病棟へ移り、自力で座り、笑顔で食事ができるまでに回復へ向かいました。
今後は、取り除いた頭蓋骨を修復する形成手術に向けて、慎重に経過観察を続けていきます。

 

「すべての患者さんを我が子のように接する」

 

救えるはずの命を、一つでも多く守り抜くために。
私たちはこれからも、Compassionate care(質の高い心のこもった医療)を提供していきます。

 

イベントEvent

活動レポートReport

  • 事務局のスタッフ等が、
    日々の活動の様子を
    お伝えします

  • 赤尾看護師が、
    ラオスでの活動の様子等を
    お伝えします

最新情報をチェックFollow