お知らせ

ラオ・フレンズ小児病院(LFHC)開院10周年2025.02.11

 

 

たった$2が払えなかったために、適切な医療を受けられずに命を落とした女の子がいます。

患者さんを我が子と同じように思っていたなら、このようなことになっていたでしょうか。

 

フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーJAPANは、医療を受けることが困難なアジアの子ども達に向けて、様々なアプローチで小児医療活動を行っています。

 

1999年にカンボジアのシェムリアップでアンコール小児病院(AHC)を、2015年にはラオスのルアンパバーンでラオ・フレンズ小児病院(LFHC)を開院。24時間体制の救急病院として日々、子どもたちの健康を守っています。現地化を果たしたカンボジアのAHCはカンボジア人による病院運営が行われるようになり、ラオスのLFHCは年間のべ4万人を超える患者さんが訪れるまでに成長しました。

 

毎年2月は、AHCとLFHCの開院⽉。LFHCは今年で10周年を迎えます。こうして活動を継続できているのは、日頃から活動を支え、応援してくださっている皆さまのおかげです。ありがとうございます。

 

毎日の変化は気づきにくいものですが、この10年を改めて振り返ると、LFHCの存在意義を強く感じます。日々提供している活動は、単なる医療・ケアの域にとどまらず、“人を診る(看る)”ことで命を繋ぐことを可能にしているのです。

 

トンシーという女の子がいました。出生時の体重はわずか994グラム、呼吸は弱く、心拍数も低い状態で搬送された赤ちゃんです。お母さんは産後数日後に亡くなっていて、みんな悲痛の中にいる状況でした。LFHCに緊急搬送されたトンシーちゃんは、数週間にわたりLFHCスタッフから医療面だけではなく愛情面でもとても細やかなケアを受けました。これはスタッフが大切にしているCompassionate care(質の高い心のこもったケア)、我が子のように大切にケアを提供するという現れです。スタッフみんなの想いと手厚いケアにより、トンシーちゃんの様態は回復していきました。

 

LFHCで受けたケアに感謝し、トンシーちゃんの家族は娘の名前をLFHCアウトリーチディレクターでもある代表・赤尾和美の名前から1文字をとり、カズ・トンシーと改名しました。訪問看護で経過観察に訪れると、そこには満面の笑顔で幸せそうに活発に走り回る女の子、カズ・トンシーの姿がありました。こうした光景は、私たちがなぜ日々このような活動を行っているのか、その意味を思い出させてくれます。

 

昨年10月にルアンパバーンで開催されたルアンパバーン・ハーフマラソンには家族総出で参加し、7kmを完走!(写真前列右から4人目)

 

 

この10年で、LFHCは多くのものを培ってきたのだと実感しています。そして、LFHCでケアを受けた子どもたちが元気に健やかに育っているのを見ると、何事にも変え難い喜びを感じるとともに、大きな力が湧いてくるのです。

 

フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーJAPANは、子どもたちが健康で元気に未来を歩んでいけるように、これからも小さな命に寄り添い、心のこもった質の高いケア(Compassionate care)を提供し続けます。

 

カズ・トンシーの物語を1本の動画にまとめました。ぜひご覧ください。

 

カズ・トンシーちゃんの物語

イベントEvent

活動レポートReport

  • 事務局のスタッフ等が、
    日々の活動の様子を
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  • 赤尾看護師が、
    ラオスでの活動の様子等を
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