フレンズJAPANブログ

英語教育・英語学習について2021.08.27

こんにちは、本ブログにアクセスしていただきありがとうございます。

学習院女子大学3年の長﨑仁美です。

 

学生ブログ8月号は、英語教育・英語学習について書かせていただきたいと思います。

このテーマを選んだ一番の大きな理由は、私が大学のゼミにおいて英語教育を学んでいるためです。

 

まず、日本人の英語力について、Education First という会社が毎年行っている英語能力指数ランキングを見てみたいと思います。皆さん、日本は100か国中何位だと思いますか?正解は、55位です。アジアの中でも日本は24か国中9位。上の方なのでは?と数字を見ただけでは思うかもしれませんが、日本よりランキング下位の国々は日本のような先進国ではなく、発展途上国ばかりです。つまり日本人は、十分に整った環境下で学習できているにもかかわらず、身についている英語能力のレベルは低いことがランキングから読み取れます。

 

「世界を知る」ツールとして必要不可欠な、“生きた”英語を身に付けるためにはどのように英語を学ぶ必要があるのか、そのインプットとアウトプットについて書いていきたいと思います。本ブログでは日本人の英語力の現状とフレンズJAPANの代表で現在ラオスにて英語を使って活動していらっしゃる赤尾和美さんへのインタビュー、最後に私の経験、意見を述べさせていただきます。是非最後まで読んでいただけると嬉しいです。

 

アメリカ合衆国ハワイ州の看護免許を取得されていらっしゃる赤尾さん。看護について英語でどのように学習し、資格を取得されたのかインタビューさせていただきました。赤尾さんは日本の看護師免許を取得され、そのあとにハワイ州の看護資格の勉強をされたので、日本語で理解している単語などを英語で覚えなおすことがとても大変だったそうです。1つの言葉に対して2言語で理解しなければならないのは混乱しますよね。単語を覚える際、「aで始まって、xで終わるこれくらいの長さの単語!」というようにして視覚的に単語を覚えていたとおっしゃっていました。私もただ英単語と日本語訳を結びつけるのではなく、その単語のイメージを自分の頭で作り出して、さらに実際に使うときはどのように使うかを考えて覚えた経験があります。例えば、“suspicious” という単語は、日本語では「疑っている、怪しんでいる」という意味です。この場合は頭の中で、眉間にしわを寄せて何かを疑っている人の顔と“suspicious”という単語を浮かべて、さらに「彼女は彼が浮気をしていないか “suspisious”」というようにして、実際にその単語を使う状況を考えていました。現実の世界と英単語を結びつけることによって、自分の中に落とし込みしっかり覚えることが出来る効果的なインプット方法です。ぜひ、試してみてください!

 

一生懸命インプットした英語を使いこなすためには、どんどんアウトプットすることが大切です。その際注意しなくてはいけないのが、文化の違いだと思います。私が大学のプログラムでカナダの大学に2か月間通っていた時のことです。私は友人と一緒にお昼ご飯を食べることになり、レストランに入りました。店員さんは私たちにメニューを渡し、注文が決まったので私は店員さんを呼ぼうとして、日本でやるように小さく手を挙げて “Excuse me” と言おうとしました。その瞬間、友人が私の手を下げて「それは失礼だからやっちゃダメ!」と言いました。何がダメなのか全くわからず、なんで?と聞き返すと、カナダやアメリカなどでは手を挙げて店員さんを呼ぶことは彼らをせかしているようで失礼に当たると教えてくれました。そのようなことは全く知らず、店員さんに失礼なことをしてしまう前に注意してくれた友人に本当に感謝しています。笑 

 

私はこの経験を通し、英語の言語的な面ではなく、英語話者の文化的背景についてほとんど知識がないと気づき、TikTok などのSNS を使って、欧米圏でのマナーやふるまい方など教科書からは学べない事柄について知識をつけました。カナダから帰ってきて一年ほどたった今でも、生活をする上でのマナーなどが頭にしっかり入っていると思います。そして、文化やマナーを知ることで、以前より英語を話すことに抵抗がなくなり、積極的にアウトプットができていると実感しています。

 

また、赤尾さんが実際に外国でコミュニケーションを取る際に心掛けていることをお聞きすると、やはり相手の文化を理解することとおっしゃっていました。カンボジアとラオスの人々の違いについて興味深いお話を聞くことができました。カンボジア人は、積極的な人たちが多く、率先して人に手助けをしてくれます。しかし、ラオス人は、比較的消極的な人が多く、シャイで、人の指示を待って行動するトップダウンの動きに慣れています。そのため、赤尾さんがカンボジアからラオスへ行かれた際に、ラオス人はあまり親切ではないと感じたそうです。またラオス人は、人前で注意されると、そのことに対して恥ずかしさを覚え、注意した人に対して信頼を失ってしまい、コミュニケーションを取りにくくなってしまいます。このような人々の文化的な特徴を理解することで、コミュニケーションをスムーズに取ることが出来ると思います。

 

マナーや国民性を学び、学んだ英語を積極的にアウトプットしていくことで、外国での生活がスムーズに、スマートになると思います。日本では英語を話すことはほとんどなく、外国人との交流の機会も非常に限られています。このような状況下で、私が日本の英語教育に必要だと考えるのは、前述したような文化的背景を学ぶ活動を学校教育に取り入れることです。日本にいると、当たり前のように日本人として生き、日本人同士でコミュニケーションを取っています。しかし、一歩日本の外に出ると全く価値観の違った人たちがたくさんいます。英語を含む外国語を勉強する時には、その言語についてだけではなく、その言語を話す人たちについて学ぶことも非常に重要だと私は考えました。淡々と英語の文法を学んだり、英語の文章を読んだりすることは正直退屈です。面白い文化や気をつけるべき注意点などを学ぶことで、英語学習のモチベーションが受験の為だけでなく、将来につながるものになるのではないかと思います。

 

今回のブログは、日本の英語教育について書かせていただきました。効果的なインプットとアウトプットを地道に繰り返すことで、実際に役に立つ“生きた”英語を身に付けることが出来るのではないでしょうか。今は外国への渡航が難しいですが、日本にいてもインプットのチャンスはとっても多いです!今のうちにたくさんインプットして、外国でアウトプットができるようになる時を待ちましょう!英語を使って、もっともっと多くの人々が「世界を知る」、そして「分かり合う」ことが出来たら良いですね。

 

私にとってブログを書くのは初めての経験だったため、至らないことが多かったのですが、行き詰ってしまったときにアドバイスをくださった事務局の永野さん、学生ボランティアの小松恵さんや学生インターンのメンバーに感謝しています。

また、お忙しい中インタビューを引き受けて下さった赤尾さんに感謝申し上げます。ありがとうございました。

 

長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

 

2021年8月

長﨑仁美

 

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