活動レポート

Sonesiphone君のストーリー2021.01.28

ラオス

 

ウドムサイ県(ラオス北部にある県)の病院で生まれたSonesiphone君。両親は生後間もないわが子の様子がおかしいと感じ、すぐにラオ・フレンズ小児病院(LFHC)へ連れてきました。自宅からLFHCにたどり着くまでの7時間。それはそれは長い長い旅でした。

 

生まれたばかりの小さな赤ちゃん「Sonesiphone君」は、すぐにLFHCの救急病棟に搬送され、腹壁破裂であることが分かりました。これは、腹壁の一部が欠損し、本来お腹の中にあるはずの臓器の一部がお腹の外に出てしまった状態で生まれてしまう先天性疾患です。

 

医師はIVアミノ酸、輸液、抗生物質を投与し、外科医は臓器を保護するためにプラスティックのサイロバッグを取り付けました。外に出ていた腸の腫れに治まりが見られた6週間後、外科チームは腹部の穴を閉じる手術を行いました。Sonesiphone君は少しずつ回復し、両親と一緒に自宅に帰れることになりました。

 

LFHCではこれまでの5年間で、こうした腹壁破裂がある子供たちを治療してきました。最初の患者さんは2016年、開院2周年記念式典の日で、ちょうどフレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーUSAの理事であった、Tim Wiener医師が式典に参列されている時でした。

 

患者さんの症状を聞いた小児外科医であるWiener医師はすぐに式典を離れ、外科チームに加わりました。体外に出てしまっている腸の保護の仕方、その後のケアについてスタッフへ指導してくださいました。早産で生まれ、感染症による高熱が数週間にわたって続いたにもかかわらず、両親の愛、献身的なボランティアスタッフや有能な医療スタッフにより、小さな患者さんの命を守ることができました。

 

これからも治療を必要とするすべての患者さんへ質の高い心のこもった医療を提供し、一人でも多くの子供たちの命を守っていきます。

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