子どもたちの栄養状態調査2023.07.14
ラオ・フレンズ小児病院(LFHC)予防チーム最初の活動となるベースライン調査が、ポンサリー郡で実施されました。
ラオス北部における子どもたちの栄養状態の現状をより理解するための地域コミュニティでの調査で、予防チームとパートナー(県及び郡レベルの保健衛生課)が、生後1,000日の子どもたちを対象としたコミュニティでのプロジェクト構築を行う際の指針となる、小児栄養関連のギャップや推奨事項、優先事項を測定するために役立つものです。
6日間にわたるベースライン調査期間中、町から約60km離れたLongnget、DonKham、Phonthongの3つの保健センターが管轄する10つの村で、生後1,000日の子どものいる世帯266人にインタビューを行うことができました。また、同時に各保健センターで提供されているサービスの可用性と準備態勢を評価し、全スタッフへのインタビューも行いました。
調査を始めた時期が雨季に入っていたことや生後1,000日の子どものいる世帯を含めても多くの村人が成人であり、多くの家族が稲作の準備を始めたタイミングだったことで田んぼに出ている状況でもあり、調査は簡単なものではありませんでした。
インタビューは、母親がセンターに到着する18時頃から開始しなければならず、それは夜遅くまで続きました。予防ディレクターのIrma Saligumbaとチームは、未舗装の道を長い時間移動しながら、24時間体制で聞き取り調査を行い、電気の通っていない村で夜をふかすことも多い状況でした。
これから予防プロジェクトが進むにつれて、特に5歳未満の子どもを持つすべての家族を繋ぐ地域栄養協議会の設立や子どもの栄養発達を監視する役割を担う地域栄養ボランティアの養成、妊婦さんの産前検診の徹底を促すなど、地域コミュニティを巻き込みながら、人々へ教育の機会を作っていく予定です。また、新米のお母さんや妊娠中のお母さん達を繋ぐ母親クラブのようなアイデアも出てきています。加えて、菜園作りや料理教室、家畜の生産なども計画されています。
これらの成果が見えてくるのはまだ先になりますが、今後何世代にもわたって繋がれていくラオスの子どもたちの栄養発達に、大きな影響を与えうる活動になっていくと考えています。