活動レポート

Vee Wang君のストーリー2021.03.20

ラオス

 

12歳のVee Wang君は2月上旬にラオ・フレンズ小児病院(LFHC)に入院した際、呼吸困難に陥っていました。検査の結果、胸部にかなりの量の水がたまっており、そのために呼吸困難を引き起こしていることが分かりました。

 

水を抜く処置が実施され、すぐにVee 君の呼吸困難を和らげることができました。治療を進める中で、Vee君は3年にわたって足と腹部に浮腫みがあったことが分かり、ネフローゼ症候群であると診断されました。ネフローゼ症候群は、尿中にタンパク質が多量に出てしまい、血液中のタンパク質が減ってしまう状態を示す症候群です。

 

根本的な原因は腎臓のろ過機能が障がいされることにより、大量のタンパク質が尿中へ排出されてしまい、体内のたんぱく質が減ってしまうので、医療チームは血液中のタンパク質量を増やすためにアルブミン20%を投与しました。これによって彼の足と腹部にあった体液を血流に戻すことができ、浮腫みもなくなりました。Vee君は今、順調に回復しています。

 

Vee君のネフローゼ症候群は複雑かつ慢性的であるため、外来通院をして長期の投薬治療が必要になります。LFHCの医師たちは、こういった症状の患者さんを日々診療しているため、的確な診断と治療を行うことができます。訪問看護チームは、定期的にネフローゼ症候群の患者さんの退院計画や継続的なケアに関わっており、栄養チームはご家族へネフローゼ症候群に必須となる食事療法について栄養指導を行っています。

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